香川旅行6日目


香川旅行最終日。昼過ぎのバスで帰るので、それまでに観光名所を巡っていきましょう。
まずは初日に四国新聞の人に勧められたさぬきうどん「さか枝」。泊まっていたホテルでも「名店・さか枝」という文句でうどんが提供されておりました。外観は普通の食堂で、「名店=少し汚い」というイメージを覆す場所であります。かけうどん、ぶっかけうどん、天ぷらを購入2人で1140円。ワンコインは越えてしまったが天ぷらは値段に含まれないのかもしれない。


さぬきうどんらしいしっかりとして角が立っている麺で、歯への食感が心地よい刺激になっている。ダシは塩味が効きすぎて好みでは無かったが、具を入れるとまた変わってくるかと思う。天ぷらは少しベトッとしていたがそれはそれで美味しかった。

モーニングうどんを食べ終え、トイレを借りに香川県庁に入りました。そこで目にしたのが豊島廃棄物の有効活用という掲示板でした。
香川県の豊島、現在ではアートの島の1つとなっているが、40年ほど前は産業廃棄物が大量に持ち込まれごみの島とも呼ばれていたらしい。その廃棄物を豊島と直島の施設で焼却・溶融処理をし、残った溶融スラグという砂のようなゴミ?はコンクリートに混ぜて使えますよ、というアピールでした。すでにゴミ処理は完了し、施設も撤去しているようですが、香川県の政策失敗のせいで多額の費用が掛かっているだけに、やりましたよ!を強調しておかねばならぬのでしょう。
ゴミ問題は一見解決したようにも思えますが、現在ではその手を中国や東南アジアへと伸ばし、それらの国からNOを突き付けられているのが現状です。ゴミとはいったいなんなのだろうか?それほど多量に出るゴミを生産し続ける社会とはなんなのだろうか?非常に難しい問題なのである。

続いての名所は高松市埋蔵文化財センター。高松市役所の裏手にあり、学校の校舎を再利用したところでした。展示室は2階にあり、教室の1室のみの展示スペースで、廊下をさらに進むと発掘品整理教室があり、そこでは女性の方が数人作業しておられたがガラス越しに丸見えなので作業がやりにくそうだ。その教室の前にはたくさんのパンフレットが置いてあり、気になっていた石清尾古墳群のものもあった。石清尾を簡単に説明したものが無いかと探していたのでちょうど良かった。

展示室は小さなスペースで展示品もさほど多くはなく、遺物を見学するような場所ではありません。奈良県の文化財センターもそうですが、発掘調査の経過を順次発表していく場所です。
古代から近世まで様々な歴史の跡が調査され、高松の歴史の深さが分かります。中世の伊勢御師の道や中世の墓などの小さい地区の調査もありますが、屋島城のように連続して調査し続けているものもあり、さらには、石清尾古墳群でも見られた、露天にさらされた石棺の劣化調査という変わったこともやっております。そして、これからは屋島の石切り丁場(※クリックで博物館めぐり・石の民俗資料館へ、リンク先のページ下部に屋島関連の展示紹介あり)の調査をしていくようで、まずは文書調査をし、明治期から戦時中に洞窟状になったことが分かったという。
香川県埋蔵文化センターよりも説明が丁寧にされていて、1つ1つの遺跡がどういう位置づけにされているか分かりやすかったです。高松を旅行するならば、高松資料館よりもこちらの高松市埋蔵文化センターを訪問すべきだと思います。

最後の観光名所として長いアーケードが続く高松の商店街をぶらり。すると、8年ほど前に高松旅行をしたときによく利用したスーパーマルナカがありました。外観も店内も改装されていて趣が変わっていましたが、確かにこのお店でいつも晩御飯を買っていたと記憶しています。ここで伊吹いりこをお土産に購入。

さらにぶらついていると、「さか枝」南新町店がありました。ここに入ろうかと表で写真を撮っていると、お姉さんに声を掛けられ「ここは息子がやってるところやねん」と言う。さらに「うどん棒という店の方がダシも天ぷらもうまいよ」とも教えてくれました。「これから帰るなら最後に食べていきや」と言われたので、うどん棒に行ってみる事に。


ちくわ天ぶっかけうどん・えびかき揚げうどんを注文。うどん棒はセルフ店ではなく普通店で丼やランチセットなどメニューが豊富。ホール係もいて客もたくさん来店している。こちらのダシは優しい甘みのイリコだし。麺は丸く角が立っていないツルツルタイプ。食べやすい麺だがコシもしっかりとある。角がないと上品な味わいに感じるのが不思議だ。やっぱり一番違うのが天ぷらで、揚げたてがとにかくうまい。
比較は難しいが、「うどん棒」の方があきらかに美味いが値段が少し高め、「さか枝」はうどんの量が多く腹がいっぱいになった。どちらを訪問するかは気分次第といったところでしょう。

近つ飛鳥資料館で聞いた(※聞いた話はリンク先を参照)蝶リボン古墳から始まった香川旅行。蝶リボン古墳も特徴的で面白かったが、石丁場である由良山、高級石材の庵治石、何故だかアートに使用されているサヌカイト。さらに、屋島石、豊島石、鷲の山石もあり、これほど石にこだわっている国は珍しいのではないだろうか。
今回巡りきれなかった石は再訪したときに観てみたいと思うのだが、讃岐三白と言われる砂糖も気になるのだ。その時こそはうどん以外の讃岐の料理を食べてみようと思う。





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